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会計の豆知識や節税方法について税理士法人ベルーフのスタッフがお届けするブログです。
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「修繕費と資本的支出の巻」:担当 松下 勝也

 今回は『修繕費と資本的支出』を取り上げます。

 建物や機械装置等は、長い年月使用していると修繕等が必要になってきます。その時、修繕費として支出した金額を全額修繕費として経理していることはありませんか。

 例えば、使用している固定資産に修繕等が必要となった場合、その修繕費が通常の維持・管理のための代金や原状回復のため代金であれば、全額を修繕費として支出した事業年度(又は、その年分。以下同じ)の損金(又は、必要経費。以下同じ)に算入しても問題はありませんが、その修繕等が固定資産の品質や性能を高めたりするものである場合には、修繕費ではなく資本的支出として資産に計上し、減価償却をしなければなりません。

 資本的支出とは、
(1) 建物の避難階段の取付けなど、物理的に付け加えた部分の金額
(2) 用途変更のための模様替えなど、改造や改装に直接要した金額
(3)  機械の部品を特に品質や性能の高いものに取り替えた場合で、その取替えの金額のうち通常の取替えの金額を
   超える部分の金額を言います。
(法人税法基本通達7-8-1)

 ここで、問題になるのは一回の修繕等に修繕費と資本的支出があり、その区分をすることが困難な場合です。このような場合、修繕費と資本的支出をどのように区分すればいいのかと疑問が生じてくると思います。税務上は次の順序で判断基準を設けています。

(1)資本的支出の金額が少額である場合
   一の修繕改良等のために支出した金額が20万円未満である、または修繕改良等がおおむね3年以内の周期で行われている場合は、修繕費として支出した事業年度の損金に算入することができます。

(2)修繕改良等の金額のうちに、修繕費に該当するか資本的支出に該当するかが明らかでない場合
 支出した金額が60万円未満である場合、または支出した金額がその固定資産の前期末取得価額(注1)のおおむね10%相当額以下である場合は、支出した事業年度の損金に算入することができます。
 

(3)継続適用を要件に区分している場合
 毎期(毎年)継続して支出した金額の30%相当額と、その固定資産の前期末取得価額の10%相当額とのいずれか少ない金額を修繕費とし、残額を資本的支出としている場合は、その経理処理が認められます。

 修繕費と資本的支出の区分については、人によって捉え方が異なると思います。黒字であれば全額損金に算入できる修繕費として経理したくなると思います。しかし、上記で述べたように修繕等に資本的支出が含まれている場合は、全額損金に算入にできません。
そこで、高額な修繕等をした場合は、少し手を止めて頂き工事内容を見積書等から具体的に検討し、用途変更のための模様替えなどが含まれていないか、より高品質のものに取り替えていないか検討し、正しい経理処理をして頂きたいと思います。

 (注1)「前期末取得価額」とは、その資産の当初取得価額に、前期末までに加えられた資本的支出の金額を加算したものです。

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「会計こばなし 印紙税と節税の巻」:担当 齋藤 然

 日常の営業活動の中で、色々な文書を作成したり受け取ったりします。このような文書の中には領収書や借用書、売買契約書など印紙税がかかる文書が20種類あり、印紙税のかかる文書の作成者は納税義務者となります。
 
 印紙を貼らないとどうなるかというと、取引の証明の事実はなくなりませんが  「脱税」になってしまいます。定められた金額の印紙を文書に貼り付け、文書と印紙の両方に掛かるように消印することで印紙税の納付が完了するからです。
 
印紙を貼らなかった時や貼った印紙の額が本来納付すべき印紙の金額より少ない時は、不足している印紙税額の3倍に相当する額の過怠税がかかってしまいます。
 
 では、どのように印紙を貼ればよいのでしょうか。
 
 貼る印紙の金額は受け取った金額に比例するのではなく、20種類の文書の中で段階的に決められています。その決まりに従いながら、下記のように節税を心掛けることが出来ます。
 
 売上代金の金額を記載する際、消費税の金額の区分を明記しておけば、印紙税法上の金額をその消費税相当額を除いた金額とすることができます。
例えば、金銭又は有価証券の受取書や領収書は売上代金が500万円を超え1千万円以下の場合印紙税は2000円と定められています。領収書に「受取金額525万円」としか記載されていなければ、印紙税は2,000円ですが、「受取金額525万円、うち消費税25万円」等と消費税を区分して記載しておけば、売上代金は500万円以下となるため印紙税を1000円で済ますことができます。
 
 また、契約書等は契約当事者間で2通作成し、お互いが1通ずつ保管するのが慣例です。この場合、双方の契約書にそれぞれ印紙を貼らなければなりません。ただし、契約書の所持者が自社の押印をしただけのものや、契約書の正本を1通だけ作成しそれを複写されただけのものには課税されないので、これらを保管する事で印紙代を節約することが出来ます。
 
 最後にもう一つ、印紙税の課税対象は紙の「文書」であり、電子データで記録されている契約については「文書」には該当しないことから印紙税は課税されないので、これを利用し節税することが出来ます。
例えば、定款はこれまで紙で作成し公証人役場で認証してもらうという方法でしたが、「電子定款」を利用すると定款認証印紙代4万円が不要になり、この4万円を節約することが出来ます。(電子証明書の取得等の準備は必要ですが・・・)
データでやりとりした電子契約書を印刷し、単に保管しているだけであれば課税の対象にはなりません。
ただし、印刷した文書に押印し本契約書として当事者間で保存する等した場合には、印紙税の課税の対象となってしまうので注意が必要です。
 
「塵も積もれば山となる」の言葉もあるように正しい印紙税を納めながら、是非、節税を心掛けたいものです。

「会計こばなし 厚生費の巻」:担当 桑原 真弓

 今回は『厚生費(福利厚生費)』を取り上げます。
事業経費の中で、『厚生費』は会社やお店の従業員に関わる費用という性格を持っています。
つまり、『厚生費』はその会社やお店で働く従業員の職場への満足度にも関わってくる費用なのです。
しかし、内容によっては従業員の『給与手当』として処理するべきものや、『接待交際費』と混同しやすいものがあるため注意が必要です。

厚生費(福利厚生費)とは
「従業員の医療衛生(健康診断料、常備医薬品代等、保険料(団体生命保険など)、慰親睦活動の費用(忘年会、社員旅行等)、作業服・制服等の消耗品代、慶弔費(結婚祝、見舞金等)といったような従業員の福利厚生を目的とした支出」をいいます。

【例】
・従業員が結婚したので、慶弔見舞金規定に基づいてお祝い金を渡した。
・社員旅行を実施し、交通・宿泊費等を会社が負担した。(※注1)
・従業員の定期健康診断費用を会社が負担した。
・新入社員に制服・ユニフォームを支給した。
・研修参加費を会社が負担し、業務に必要な研修に従業員を参加させた。
・従業員の福利厚生を目的とした「団体生命保険」に加入し、保険料を会社が負担した。
・通勤手当を支払った。

など、『厚生費』には従業員に関係する幅広い内容の費用が含まれます。

次に、経費の中でも混同しやすい飲食代を例にとって、『厚生費』と『接待交際費』の区分についてご紹介します。

■『厚生費』と『接待交際費』の区分
基本的な区分としては費用が「誰」のために支出されているかで区分されます。
『厚生費』… 専ら従業員を対象とした慰安等のための支出(忘年会費、新年会費等)
『接待交際費』… 得意先や仕入先など事業において関係のある者に対する接待、供応、慰安、贈答などのための支出(具体的な内容は先月の会計こばなしをご参照ください。)

 社員全体の参加を目的とした忘年会や新年会での飲食代などは『厚生費』として認められます。営業等を目的として取引先の社員を招いて食事をした場合の飲食代などは『接待交際費』とみなします。
では、会社の忘年会に取引先の社員を招いた場合などはどうでしょう?
厳密には社員の飲食代については『厚生費』とし、取引先の社員の分の飲食代は『接待交際費』となります。

 先月の会計こばなしにもあるように、法人においては『接待交際費』として支出した費用のうち90%は損金として認められますが、残りの10%は認められません。『厚生費』と『会議費』は100%が損金として認められます。
特に飲食代として支出した費用の領収書については、『厚生費』にあたるものなのか、『接待交際費』にあたるものなのかをはっきりさせるために、参加者の氏名や関係、参加人数を記入しておくようにしましょう。

■『従業員の給与手当』にあたるもの
 従業員の飲食に関わる費用という同じ目的であっても、『厚生費』にあたる場合と『給与手当』にあたる場合があります。『給与手当』にあたる場合には、従業員に対して所得税が課税されます。

新年会や忘年会など、従業員の慰労を目的とした場合の費用は『厚生費』として認められます。
しかし、飲食店等で従業員に常時支給している「まかない」や業務時間内にあたる食事代(昼食代など)を常時会社が支給している場合などは、これらを『従業員の給与手当(ex.食事手当)』としなければなりません。

顧客や取引先や仕入先を大事にするのと同じように、従業員や社員を大事にすることは会社やお店がより発展していくために必要不可欠な要素です。
上記のような注意事項を念頭において『厚生費』を有効に支出し、快適な職場環境を整備していきましょう。

(注1)
所得税の基本通達36-30において社員旅行の費用を『厚生費』として認めるための要件が下記のように規定されています。
(1)当該旅行に要する期間が4泊5日(目的地が海外の場合には、目的地における滞在日数による。)以内のものであること。
(2)当該旅行に参加する従業員等の数が全従業員等(工場、支店等で行う場合には、当該工場、支店等の従業員等)の50%以上であること。

会計こばなし 接待交際費の巻  今月の担当:仲田薫子

会計に関するちょっとした話を「会計こばなし」として紹介していきます。初回にあたります今回は、仲田が『接待交際費』について語らせて頂きます。
きっと、「それくらい知っています。」と言う方もいるとは思いますが、再確認の意味でもぜひ最後まで一読よろしくお願いします。

接待交際費とは
「交際費・接待費・機密費その他の費用で、法人又は個人事業者が、その得意先、仕入先その他事業に関係のある者に対する接待、供養、慰安、贈答その他これらに類する行為のために支出する費用」をいいいます。

【例】
・取引先と会食に行った。(もちろん接待目的で)
・取引先社長の結婚に伴い御祝金を渡した。
・取引先に行く際に手土産としてケーキを買った。 等です。

ところで接待交際費は毎月経費として処理されていますが、法人の場合、実際には法人税を計算する際に全額が経費としては認められていない事はご存知でしょうか?
接待交際費として支出した金額のおよそ90%が経費として認められます。(注)


しかし、取引先との会食代が、全額経費として認められる場合があるんです。

その場合とは・・・・・会食代が1人当り5千円以下の場合です。割合はどうでも大丈夫ですが、総額÷人数が5千円以下である事が条件です。
           
ただし、この適用を受けるためには条件があります。その条件とは、下記の事項を記載した書類の保存になります。

1.飲食等の年月日
2.飲食等に参加した得意先、仕入先その他事業に関係のある者等の氏名又は名称及びその関係
3.飲食等に参加した者の数
4.その費用の金額並びに飲食店等の名称及び所在地(店舗がない等の理由で名称又は所在地が明らかではないときは、領収書等に記載された支払先の名称、住所)

上記の条件をそろえようと思うと、『めんどくさいなぁ』と思われる方が多いと思いますが、会食の翌日レシートの裏にさっと参加者名と人数と一言内容を書くだけならいかがでしょうか?レシートなので1と4の条件は表を見れば書いています。さっさと書くくらいであればそんな手間にならないのでは?
そのまま経理の方に渡せば経理の方も分かりやすくなるのではないでしょうか?
1円でも無駄な税金を払う必要はありません。せっかくある制度を有効に活用しましょう。


と、書いたものの接待の会食に行き値段を気にしながら、なんて現実的にはムリだと思います。とにかく『今日は安かったなぁ~』と思った日にはぜひチェックするようにしてみて下さい。

(注)・個人事業者の方は接待交際に要した費用は全て経費として認められます。
  ・接待交際費が400万円以上ある場合は、費用として認められる接待交際費の計算方法が変わります。


詳細につきましては、巡回監査担当者にお気軽にお尋ね下さい。


なお、国税庁HP「交際費等(飲食費)に関するQ&A」でもご確認頂けます。

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